マジックアワー
「マジック・アワー」とは映画の専門用語で、夕暮れに太陽が沈み光が完全になくなるまでのわずかな時間のこと指す。この時間は影が出ず、幻想的で美しい映像が撮れるという。まさにマジックな時間だ。三谷は撮影スタッフからこの言葉を聞いた時、物語設定より先にタイトルに決めたという。
あらすじ
舞台はとある港町「守加護(すかご)」だ。西田敏行演じる街のボスの女(深津絵里)に手を出した手下(妻夫木聡)は、命の代償に伝説の殺し屋・デラ富樫を連れてくると誓う。しかし探せどが伝説の殺し屋・デラ富樫は見つからない。困った妻夫木は、佐藤浩市演じる無名俳優に映画の撮影だと偽り、殺し屋に仕立て街へ連れてくる…。
最高の映画
三谷はこの映画を最後の監督作品にするつもりだった。しかし撮り終わってみると、「4本目にしてようやく思い通りの作品ができた」と満足。どうも5本目もありそうな雰囲気だ。
そんな三谷は「映画にも舞台にもない連続性があって好きなんですよ」と語る。
脚本、監督を務めた三谷にとってこの映画は「『こんなに面白い芝居をフィルムに焼き付けることができた、残せる』という達成感があった。それがぼくにとってのマジックアワー……なんですけど、最高じゃない瞬間もフィルムには残るからね、映画はシビアなんですよ」ということらしい。
三谷が「3分間に10回は確実に笑える自信作」というだけあって、レビューの評価もいいようだ。
ベテラン俳優の西田と佐藤の掛け合いが見もののこの「ザ・マジックアワー」。見逃せない映画となりそうだ。
三谷幸喜
みたに・こうき 1961(昭和36)年、東京生まれ
日本大学芸術学部演劇学科卒
83年、劇団東京サンシャインボーイズ結成(現在30年間の充電期間中)
93年『振り返れば奴がいる』で連続テレビドラマの脚本家としてデビュー。このとき現場で脚本が勝手に書き直されるという経験を舞台
『ラジオの時間』を上演
映画「ラヂオの時間」(97年)で監督デビュー 数々の賞を総なめにする
舞台、映画、テレビドラマの脚本・演出を多数手がけ、日本を代表するコメディー・メーカーとして活躍している